お供水で事故の痛みが消える

 
                          遠妙寺所属 山下順子

 

だいぶ古い話ですが、私がお寺にお参詣するようになって四、五年になる頃でした。 私は母が入信致しまして、年を取り思うようなご奉公が出来なくなり その代わりとして何かとご奉公らしいものをするようになった頃でした。
 
交通事故に遭いまして眉の上を切ってしまいました。それはある方の御通夜に伺う途中で、交通事故に遭いました。
 
救急車に乗せられ、病院に行きました。 六針程縫いまして病院を出、一応目的のお宅へ伺いました。 同行のご信者方も心配して下さり、先方のお宅で休んでおりました。 するとそちらの方が、これは亡くなった方が最後のお看経であげたお供水だからと言ってお供水を持ってきて下さいました。
 
頭を打ったり切ったりしていましたので、「頭痛の激しさ」には何とも言えない辛さでした。 すぐお供水を頂き、横になっておりました。 しばらくしてあれほど激しかった頭痛が消えて、 全然何事もなくただ傷口を閉じたガーゼと絆創膏が傷の在処を証明するように眉の上についているだけの状態でした。

まだ信心の浅い私には、その時は何も感じる事無く、東京へ帰ってきました。 それから全治するまで一度として痛みを感じることは無く、抜糸も済み、傷も治ってしまいました。

それからだいぶ経ってから、あの時の痛みの無くなった理由を考えても常識では判断できません。 最後に考えられる事はお供水の御利益としか考えることができないのです。
 
それから十五、六年経ちます今日この頃、お供水の有難いことは種々思い当たる事が多く、 本当に感謝の一言に尽きます。お供水の御利益は常識をはるかに越えたもので、計り知れないものだと思います。