命をいただいて

ありがとうございます。

 始めに、御導師、御講師、ご信者の皆さま、長い間私のためにご祈願くださいまして誠に有難うございました。おかげで命を取り留めることが出来ました。今こうしてお話しさせていただけることに感謝致し、心から御礼申し上げます。

 昨年7月10日の部御講、11日の一万遍口唱会、12日の御修行日とお寺参詣をさせていただいた帰り道、今までにない身体のだるさに、ただ事ではないと感じました。そのまま北坂戸のかかりつけの先生の所にやっとの思いでたどり着き、診察していただきました。

 心電図も取っていただき、少し異常はあるが血管を拡げる薬を飲めば大丈夫と言われ、ホッとして帰宅しました。娘も心配し、電話で再度聞いてくれましたが、同じ返事でした。

 13日になると、少し高い熱が出たため娘が先生に連絡したところ、コロナかもしれないと、関越病院を紹介くださり、救急車で行くことになり夫に付き添われ病院へ向かいました。道々いろいろ尋ねられましたが、お寺に行ったことは話さず、迷惑をかけたくない一心で電車に乗って池袋の西武デパートに買い物に行ったと答えました。

 病院に着いてからのことは全く覚えていません。転院間際に先生に伺ったことですが、コロナではなく、心臓の働きが鈍り、肺に水がたまり真っ白で苦しさのあまり、どうしてこんなに苦しいのと言いながら何度も起き上がろうとしたとのことでした。それからの私は妄想の世界におりました。

 内容は今でも覚えていますが、短い時間ではとても語り尽くせない物語でした。なぜか0(ゼロ)、0なのだ、誰しもが0地点に帰るということなのでしょうか、お花畑はどこにあるのと探している自分がいました。

 首、肺、口と体中についていたチューブが少しずつ外される頃は、のどに溜まったたんに苦しみ、何度も吸引してもらいました。口に繋がれた物が外されたとき、声を出してみてと言われ、出た声は自分のいつもの声ではありませんでした。声の出ない人もいると聞き、どんな声でも出るだけ有難いと思いました。

 ICUのスタッフの皆さんは親切で、本当に良くしていただきました。7月26日一般病棟に移ってからは食事もできるようになり、ここの病院の食事はとてもおいしく楽しみでした。寝たきりの生活ではありましたが、リハビリで手すりにつかまり、一歩ずつ歩けるようにもなりました。

 8月4日心臓の弁を付け替える手術のため、埼玉医大国際医療センターに移る日の朝、外の景色を長い間見ることが出来なかった私に見せてあげたいと、看護師さんは車イスに乗せ、木々の間から朝日の昇るところを見せに連れて行ってくれました。とても美しく感動したことを思い出します。

 病院を移ってからは、手術は二、三週間待ちとのことでしたが、急遽8月13日に手術をしていただくことになりました。お寺では御導師、御講師方、婦人会の方を始めとして大勢の方々にお助行をしていただきました。おかげさまで予定時間の半分くらいの時間で無事終了いたしました。本当に有難く、御法さま、皆さまに感謝の気持ちでいっぱいです。

 手術後、早々とICUの中で体に繋がれたままの機器を押しながらの歩行訓練が始まりました。一般病棟に移ってからも毎日のリハビリ、またシャワーも浴びることが出来るようになりました。こちらの病院でも皆さんに大変良くしていただきました。朝夕のお看経も、短い時間ではありましたが懐中御本尊を開いて食事前にはあげさせていただくことができました。

 尿に細菌が入っているとのことで、治療のため個室(これは一日一万五千円の特別室)に普通室の料金で入れてもらえました。点滴や度々の血液検査のため、乳がんだった方の左腕は使えず右手だけでの注射に、針の刺さる血管がなくなる程の大変でした。

家族にも本当に心配をかけました。猛暑の中、お供水をたくさん運んでもらったり、下着の替え、その他必要な物など何度も病院に通ってもらい大変迷惑をかけてしまいました。

まだ微熱は残っていましたが、9月7日に退院となり自宅に戻りました。家に帰ってからは、重い物を持つことも出来ず、歩くこともままならず頭もハッキリしない私を、役所での諸々の手続き、薬の仕分け、まとめての買い物等献身的に世話をしてくれました。何と有難いことでしょう。私のいない間、お父さん(ご主人)を気遣いYさん(ご長男の奥さん)や娘は食事の心配もしてくれたそうで、あらためて家族の有難さをしみじみと感じております。帰ってからは体がきついと思ったときでも、三度の食事の用意は頑張ってやってきました。また、買い物も出来ない私を心配し、教化親はご自身も大変な中、野菜や食料品をたくさん詰めた段ボールを何度も送って下さいました。どんなに助かったことか、有難さに涙がこぼれました。

先日我が家での部御講の御法門のとき、御講師は先の世の罪障を病気によって今生で消滅できるのだとも話して下さいました。あの世に早く行っていたら病気の苦しさを味合わずに済んだろうにと思った罪障深い自分が恥ずかしく思われました。

現在の私は、朝6時前に起床、まずは部屋の換気、身支度をし夫と二人手分けして御宝前のおみがきお給仕、6時30からはお看経をあげております。買い物はまとめて電話注文し届けてもらい、天気の良い日は家の周りを2,30分歩いています。長い間養生させていただき、お寺参詣もせずご奉公も出来ないことに心苦しく情けなく思っております。

コロナ禍に負けず、強い信心でご奉公に励まれている皆さまに少しでも近づけますよう、一日も早くご奉公の出来る体になれるよう、御宝前に御願いしている毎日です。

誠に有難うございました。

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