御本意に叶う転居先発見
 
                            遠妙寺所属 沙川愛

 
 私は3月から一人暮らしをはじめました。本日はその時の事をお話しさせていただきます。

 2年程前から独立を考え、その時きちんと御宝前をお迎えさせていただけるようにと少しづつ貯金をしていました。会社から特別な手当が出たときやお祝いをいただくことがあるとそのほとんどを貯金しました。また、日々のお看経では御本意に叶う転居先発見のご祈願を続けさせていただいてました。

 昨年の11月頃から本格的に不動産屋さんをまわりはじめました。よい物件は簡単にはみつかりませんでしたが一つよさそうなところがあり、築一年で早い者勝ち!ということで、現在の入居者が出られた翌日の朝一に中を見せていただくことになりました。前日はその物件が御本意に叶っているかお答えをいただけますようにとご祈願をしました。当日の朝、不動産屋さんに行くと「昨日の夜見に行った人が契約をしてしまった。申し訳ない。」と言われました。私が一番に見せていただく為に朝一に予定をしてもらっていたのに・・・と正直がっかりしましが、今後の部屋探しの参考にとその部屋と他2カ所の物件を見せてくださることになりました。実際現地に行ってみるとまず、一階に住んでいるオーナーさんが独身の男性であることがわかりました。会社の同僚が以前住んでいたアパートのオーナーさんが独身の男性でたいした用事もないのに携帯に電話をかけられたりしたそうで、契約を更新することなく引越をしたから私にも気をつけるようにとアドバイスをしてくれていました。これはお答えかも、と思いました。部屋に入ってみると広さは良い感じでしたがなんとなく重い雰囲気だなぁと感じました。いろいろとみてまわっていると壁にボールペンで落書きをしたような線がありました。その線をたどると部屋を一週してしまいました。以前に住んでいた方が書いたものだそうで窓に向かって矢印になったその線は不気味でした。不動産屋さんには他の方の契約が決まってしまったことを申し訳ないと言われましたが私はきっぱりとそこではなかったと思うことができました。

 次に候補にあがった物件は仮契約をしましたが、セキュリティの面でなんとなく不安があり迷っていたので最終的な契約までに少し時間をいただくことにしました。タイムリミットの日まで気持ちがはっきりとしなかったので自宅で5時間お看経をさせていただきました。やはり気持ちがすっきりしなかったのでその物件はお断りしました。

 最終的に今の家に決まった訳ですが場所も駅から近く、セキュリティーの面でも安心で設備もほぼ希望どおりの新築マンションに入居できました。実家とお寺の真ん中くらいでお寺にもお参りしやすくなり、実家にも行きやすい、良い所に決めることができました。その今住んでいるマンションを申込に行った時、希望した5階はすでに契約が済んでおり家賃が同じ6階か7階のどちらかにすることにしました。すぐに6階にしますという言葉が口から出てきました。契約を済ませてから普通は景色等を考え、1階でも上の階を選ぶ人が多いと知っていたのに私の頭の中には7階という考えが全くなかったのは不思議でした。きっとこの判断もお導きなのだろうと思いました。

 3/31、御本尊を無事に奉安していただき御講師、お参り頂いたご信者の皆様を1階の玄関までお見送りをさせていただき部屋へもどろうと乗ったエレベーターで初めてお隣に住んでいる方にお会いしました。最近は隣に住んでいる人の顔も分からないとか実際に住み始めてみたら近所のひとのマナーが悪くて困るなどという話を聞きますので正直、同じフロアに住んでいる人たちがどんな感じなのかが最後まで不安でした。お隣の方は今年から社会人となられた女性の方でお母様と一緒に買い物にでられた帰りのようでご挨拶をさせていただくことができました。また、翌月のお助行の日には御講師が駅に着く予定の少し前から強い雨が降り出し慌てて傘をもって駅に向かいました。そのエレベーターでお向かいさんと一緒になりました。私よりも少し年上の落ち着いた感じの女性でこれまたご挨拶ができました。(ちなみに御講師が駅に到着された時には雨は止みました。ほっとしました。)先程もお話しさせていただきましたが、場所や設備などの面でお計らいを頂きましたが、とても大事な「環境」という面でもお計らいをいただきました。そして、今回、御宝前をお迎えする為に使わせて頂いた費用は会社の年度末の臨時賞与(今年はあまり期待ができない状況でしたが)が支給されたので、また、貯金の額を戻すことができました。それから、今まで3年間1円たりとも上がらなかったお給料が6月から5,000円アップし、さらに7月から共済会より支給される誕生日のお祝い金が5,000円から10,000円となりました。決して、宣伝ではありませんが明日、7/2は私の誕生日なのです。こうして財の功徳を積ませていただき、即、ご利益をいただきました。

 今回、本当にたくさんのお計らいをいただき優柔不断で心配性なわたしでも独立をし、新しい生活をはじめさせていただくことができました。思えば、新たな生活をスタートした志木という町で35年前私は産まれました。母が私の妊娠中に住んでいた中野のアパートは子どもが1人までと決まっていたそうで引越しをしなくてはいけなくなり、川村愛さん、服部さん御夫妻にお世話をいただき、無事に引越しすることができたと聞きています。また、当時父が転職活動をしていたそうで、子どもを2人かかえて母は心配をしたそうですが、ご利益ですぐに再就職ができたそうです。そのころから私は御宝前にお守り頂いていたのだと改めて感じます。また、父にご信心を反対されたり、わたし自信も反発をしたり、母もいろいろと悩んだ時期があったように思いますが、私たち家族のご信心を守り続けてくれたと感謝をしています。ありがとうございます。そして、出産35周年記念おめでとうございます。

 私自身はまだまだ一つ一つ消滅をさせていただかなくてはいけない罪障がたくさんありますが、御宝前をお迎えさせていただくことができた喜びを忘れずに気持ちを引き締めてお給仕、ご奉公に励ませていただきます。ありがとうございます。