ありがとうございます。
今回のコロナ感染拡大でわが身に起こった事を発表させていただきます。
始まりは4月21日でした。妹から連絡があり、「熱が下がらないので、リウマチで通院しているクリニックに16時30分に診察の予約をした。」とのことでした。その時はコロナのことも頭をよぎりましたが、周りに感染者もいませんし、大丈夫だと思ってはいました。
そうこうしているうちに午後5時頃に、息苦しそうな声で「このまま救急車で清瀬市の複十字病院に入院することになったので、クリニックに置いてある車を家に持って帰ってほしい。」と電話連絡がありました。緊急入院ということは、本当にコロナ感染なのではないか、そうだとしたら3日前に叔父の葬儀に一緒に行った私も濃厚接触者ということになってしまうし、職場が病院であるため非常に困惑しました。それに、今から車を取りに行くとなるとクリニックも終わってしまうだろうしと、いろいろ考えてしまいました。
ちょうどその時、夫が帰宅したのでとりあえず今の状況を説明したのですが、夫も状況が状況なだけに困ったようで、「もしコロナ感染だったら、車も汚染しているはずだし、運転するのは危険だ。自分は嫌だよ。そのまま置いておいたら。」と言われました。
それではクリニックも困ることなので、除菌剤といらなくなったタオルとビニール袋を持参して、夫の車でクリニックに行ってもらいました。夫は妹の車に近づくこともなく、私は車を2回3回と消毒してから実家に車を戻しました。
その後は、自分の職場の上司や本社に連絡を取り、結果が出るまでは自宅待機になりました。
翌日、入院した複十字病院へ手続きに行き、主治医のドクターから説明を受けたところ、「レントゲン検査やCT検査では肺炎に間違いないが、血液検査の結果ではコロナではないようだ。リウマチ治療薬を変えたことが原因で免疫不全を起こしたのではないか、PCR検査もするが、たぶん違うと思う。ただ、血中酸素濃度が70%と危険な状態で、気管切開して酸素吸入しなければならないが、本人が拒否しているのでほかの方法で出来るだけのことはするが、最悪のことも覚悟するように。」と言われました。退院できても今まで通りの生活はできなくなるかもしれないということです。
その後のPCR検査の結果は幸いにも陰性で、肺炎の原因もわかったので、治療も順調にいき、その後の回復はドクターも驚くほどで、1か月足らずのうちに退院することができ、元通りの生活をすることができています。
一方、私はというと、コロナではなかったにもかかわらず、職場に迷惑や心配をかけてしまったということで、4月いっぱいは有給休暇でいいから出勤しないで自宅待機し、毎朝体温計測して報告するようにという、ていのいい謹慎処分となりました。
5月1日から通常出勤しゴールデンウィーク中の5月6日に休日出勤した時が第2の始まりでした。休日には出社することなどほとんどない総務課の相談役や次長をはじめ、課長や看護部長などが全員出勤してきて、何かあるのかなと思っていたところ、職員一名がコロナに感染して入院したというのです。しかも回復期リハビリ病棟の職員とのことでした。数十分前にその病棟のゴミの回収などに行ったばかりだったのです。朝の時点でわかっていれば、それなりの用心をして行くことができたのにと思いましたが時すでに遅しでした。
翌日から病院は面会禁止の継続、外来診療中止になり、コロナ感染者の隔離病棟ができました。
その後、入院患者や看護師、介護ヘルパー、リハビリスタッフなど結局12名が感染し、飯能市唯一のクラスター発生になってしまいました。
私の職種は病院中を回りますので、全員がPCR検査を受け全員が陰性でした。幸いにも感染者はその後発生せず、隔離病棟の患者さんも陰性が確認されたようで、6月に入ってから病院も通常に戻りつつあり、先日からは外来診療も再開しました。
コロナ発生中、嫌がらせで在勤者の車のナンバープレートが盗まれたり、散歩のご近所さんも近寄らなくなったりしましたが、大ごとにならずに済んだことは良かったと思います。
6月23日には第二波に備えて、駐車場の一画に発熱外来用のテントができました。
私は4月中の自宅待機の間に、今までにないくらいお看経をさせていただきました。今さらこんなことを言うと諸先輩方に笑われますが、本気で御題目をお唱えするというのは、こういうことなんだと心から思いました。今まで、誰かと一緒にお助行させていただくときは苦になりませんでしたが、ひとりで御宝前に向かいお看経していると、つい途中で用事を思い出したり、自分で時間を区切ってしまったりして集中することがなかなかできていませんでした。でも今回は、自分でもびっくりするほど一心に御題目口唱していたのです。恥ずかしながら別人になったのかと思ったほど です。
妹が早期に回復できたのも、病院のコロナ騒動がなんとか収束できたのも、御導師はじめ御講師方、ご信者の皆様のご祈願、お助行のおかげと思っています。特に、彰孝師には常にお気遣いいただき感謝申し上げます。そして、本当に御法のお力のすごさを改めて感じています。
つい、自分を甘やかしてしまいますが、今回のことを肝に銘じて本気の御題目口唱を心して、御法様にお守りいただけますよう日々ご信心につとめますので、今後ともご教導くださいますようよろしくお願い致します。
(2020年9月寺報掲載)
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